囲碁のルールを覚えてある程度の対局数をこなしてくると、「自分はいま一体どれくらいの棋力なんだろう」と気になってくると思います。
自分の棋力を判定する方法には、どのようなものがあるでしょうか?
誌上認定問題による判定結果はあまり参考にならない
まず新聞や雑誌などでよく見かける誌上認定問題による棋力判定ですが、この結果はあまり参考にはならないと考えた方がよいと思います。
局面の一部分を、しかも三択や四択の問題形式で数題から十数題解答するだけですから、一局の囲碁の対局を最初から最後まで打ち切るときの囲碁の実力を測るのはやはり難しいです。
実際、実力的には級位から初段くらいでも高段の認定をとることができることも十分にあります。
囲碁大会に参加して棋力を知る
自分の棋力を確認する方法はいくつかあると思いますが、その中で一番よく使われる方法は、この囲碁大会に参加する方法かと思います。
スポンサーリンク囲碁大会には、棋力別に行われる「段級位認定大会」というものがあります。
この段級位認定大会は、日本棋院や関西棋院が各地で主催する大会がありますし、他には各地の支部が主催する大会にもあります。
この大会では、級位戦(一級, 二級, ..)、初段戦、二段戦、・・・という風に棋力別にクラス分けされ、それぞれのクラス内で対局を行い、勝敗を競います。
大抵は、その成績によって、日本棋院や関西棋院の免状を割引価格で取得できるようになっています。全勝者(1名ではなく数名いることが多い)は全額免除、1敗だけの人には半額、2敗だけの人には全額、といった具合です。
つまり、その棋力別の認定大会に参加し、あるクラスで全勝して全額免除で免状を取得できたら、少なくとも自分の棋力がそのクラスの棋力であるといってよいと思います。
免状を取得できたら、棋力を知るという意味ではご自身の中でも納得がいくと思います。
ところで、認定大会では取得したい段級位のクラスに参加しますが、これですと認定大会に参加するためにもあらかじめ自分の棋力の目安を知っておかないといけないことになります。
過去に免状を取得していれば、その1つ上またはそれ以上の段級位で参加すればよいですが、そうでない場合は自己申告です。
そのために、次に説明するインターネット碁の棋力が参考になると思います。
インターネット碁のレーティングに基づいた棋力で知る
いまではPCやスマートフォン、タブレットなどがあれば、誰でもインターネット碁を簡単に始められるようになりました。
自宅にいながらでも、他の人と対局できるインターネット碁は是非活用していただきたいです。
このインターネット碁では、レーティングという数値で棋力が計られます。対局を行った結果の勝敗によってこのレーティング値は増えたり減ったりします。
そして、このレーティング値に、段級位が対応づけられています。
インターネット碁によりレーティング値やそれに対応する段級位は異なりますので、ご自身が参加されるインターネット碁の規約をご確認ください。
インターネット碁で、ある程度対局数をこなさないと棋力が確定しませんが、そこでつけられた棋力を目安にされるとよいと思います。
棋力は相対的な評価値
ただし、そのうちお気づきになると思いますが、このインターネット碁による段級位と、認定大会における段級位、あるいは碁会所などで対局者が表明する段級位はかならずしも一致しません。
それは、それぞれ基準が違うからです。
そもそも、棋力を測る絶対的な基準というものは存在しません。ある意味、棋力は相対的な評価値なのです。
つまり、「自分は今初段で次は二段を目指している」という人たちが数十人くらい集まって、そのなかで勝ち抜けられれば少なくとも二段の実力がある、という具合です。
でも、実際にはその数十人という集団でも、大会A,大会B,インターネット碁C、インターネット碁D、碁会所Eのそれぞれにおける”数十人”を比較すると、その集団間の棋力の平均値やバラつき具合にはやはり差があるでしょう。
棋力○級、棋力○段とはそのような”何かの区切りの集団”のなかで測られるもの、というのが現実です。
ですので、それは割り切り、日本棋院や関西棋院の段級位認定大会で○級や○段の免状を取った、これが自分の棋力だ!でよいのだと思います。割り切りとはいっても、免状が取れると、周りの人に主張しやすいですね。
あるいは、インターネット碁の「幽玄の間」○級や○段、パンダネットで○級や○段、などでもよいでしょう。
まとめ
- 段級位認定大会に参加して自分の棋力を判定する。
- インターネット碁のレーティングで自分の棋力を判定する。
- 棋力は相対的な評価値である。