棋譜をつけて棋力アップしよう

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対局したら、棋譜をつける習慣をつけましょう。

棋譜をつけて自分の対局を振り返り、また自分の碁を勉強材料にすることは、棋力アップのためのトレーニングとして大切です。

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棋譜をつける目的

棋譜をつける目的はいくつかあります。

ひとつは、自分の対局を記録しておくことでしょう。

何年かたってから過去の棋譜をみて並べ直してみると、以前に自分の碁がどうだったのか、いまはどうなのか、よくわかります。多くの場合、自分の棋力があがってきたことを実感できるでしょう。

また上手の方に自分の碁を見てもらう機会があるときに、棋譜があれば見せることができます。

しかし、より重要な目的は、棋譜をつけることを棋力アップのためのツールとして活用するいうことです。

その日に打った囲碁仲間との対局はもちろんですが、プロや上手に打ってもらった指導碁などは棋力アップのためのヒントがもりだくさんのはずです。打ちっぱなしで終わりにするのはもったいない。棋譜をつけることにより、記録を残し、頭の中に定着させましょう、

棋譜をつけるための道具

棋譜をつけるために用意する道具を説明します。

まずは碁罫紙です。

これは19路盤の碁盤の罫線が印刷されている帳票です。

日本棋院のウェブサイトで、B5サイズ、A5サイズ、メモ帳サイズ(15cmx10cm)といったラインナップで販売されています。通販も対応されています。

レポート用紙のように、一枚ずつ剥ぎとるタイプです。

私は、大会などのときにはメモ帳サイズのものを、革製のメモ帳フォルダにいれて持って行きます。対局直後などに、その場でさっとつけてしまいます。

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自宅にはB5サイズの大きいものも置いています。メモしてきた棋譜を勉強して清書したり、対局で気づいたことなども書きこんでおきます。

次に用意するものは、二色の筆記具です。

昔からよく使われいるのは、一本の一端が赤色、もう一端が青色の芯が取り付けられている、朱藍の色鉛筆です。

三菱鉛筆 色鉛筆 No.772 朱藍5:5 六角軸 1ダース K772

あるいは、二色ボールペンや、赤と青の一色づつのボールペンを一本ずつ用意してもよいでしょう。

碁罫紙と二色の筆記具があれば棋譜をつけることができます。ぜひ揃えましょう。

棋譜のかんたんなつけ方

正式な棋譜のつけ方にあまりこだわらず、自分の囲碁の勉強に必要なことだけを押さえておけばよいと思います。

互先の場合

黒石の位置を青色、白石の位置を赤色で記録します。

黒が先番ですから、初手は青色で書くことになります。

黒が打った初手を1, 次に白が打った手を2, その次に黒が打った手を3、と順に数字だけ書きこんでいきます。簡単ですね。

石を取り上げた時はどうするのか、ですが、取った石の数字を消したりする必要はありません。記録した数字はそのままにしておきます。

石の取りあとに打った場合はどうするのか?それは欄外に記入しておきましょう。

たとえば、すでに数字を書いている位置であれば、31(26)などと書いておけば、31手目は26手目に打った所においたことが後でわかります。

あるいは、碁罫紙の座標を使って、例えば青色で31(1の十九)などと、何手目にどの位置に打ったかを座標で書いておいてもよいでしょう。

要は、後でみたときに、場所が一意に特定できるように書いておけばよいです。

あとは、一局の中で気づいたこと、局碁に指導者に指摘されたことを欄外にメモしておきましょう。

変化図のメモがあれば、2枚目に書いておけばよいです。

置き碁の場合

指導碁など、置き碁の場合には、まず置き石を青色の○印で記入しておきます。

そして、初手は白番ですから、白の第1手目を1, 黒の第2手目を2, と順に書きこんでいきます。

つまり、互先のときに対して、青色や赤色が表す碁石が逆になるわけです。

このことにより、棋譜をつけている最中に、青色と赤色が逆転し、置き碁なのに途中から黒石を青色数字で書いたりする失敗がよくあります。

その場合は気づいた所で色をもとに戻し、何手目から戻したかをメモしておくとよいでしょう。

棋譜をいつつけるか?

通常は、一局が終わったあとにつけることが多いです。これをおすすめします。

局後、すぐにつける時間があればその場でつければよいですし、ご自宅に戻られてからつけてもかまいません。

最初のうちは、なかなか覚えられないということもあるでしょう。その場合は相手に一言断ってから、対局中につけるのもよいです。

一手一手つけると相手を待たせることになりますので、5手ないしは10手くらいまとめて、相手が考えているあいだにさっとつけるのがコツです。

完璧をめざさなくてよい

棋譜は、あまり完璧を目指そうとしなくてかまいません。

棋譜をつけはじめるときには、それこそ10手くらいでもかまいません。手数の多さより、棋譜をつける対局数を増やしたほうがよいです。

途中からうろ覚えであれば、そこまででいいですよ。そのうち20手、30手、50手、100手、200手と、棋譜をつけられる手数が増えていきます。

棋譜つけと棋力

棋譜をこのように局後につけていると、つけられる手数がだんだん増えていきます。

これは棋力が上がってきたことを表しているとみてよいと思います。

囲碁の一手一手には意味があることがだんだんわかってくると思いますが、棋力が上がってくるとともに、全局的な戦略、そのもとでの一手一手の前後のつながりといったものが自分のなかで少しずつ明確になってきます。それにともない、一手一手を断片的に暗記するのではなく、石の流れをストーリーとして記憶できるようになってくるのです。

「あの時こう考えたから、このようにうち進めていった」という具合です。

こうなってくると、おもしろいように自分の碁を再現できるようになります。

棋譜は手書きでつけよう

最近はPCやスマートフォンで簡単に棋譜をつけたり、記録しておくことができます。もちろんこれらを活用するのはよいですが、棋力アップのトレーニングとしては、やはり手書きで棋譜をつけることをおすすめします。

これは一個人の感想でしかありませんが、手で書くことによりその一局が頭に定着する度合いが高くなると思っています。

特に指導碁など、一局の中で気づいたこと、局碁に指導者に指摘されたことを整理して欄外に書きこんでおくことが大切ですが、このように、「時間をかけて整理して手で書き込む」プロセスも囲碁の棋力向上のために確実にプラスになっていると感じています。

まずは、是非試してみてください。

とはいえ、PCやスマートフォンのアプリは便利ではありますし、記録して検索する目的、あるいは他の方と棋譜を共有する目的で使用されることもあると思います。このために、清書段階でアプリに入力するという使い方がよいのではないかと思います。

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