どの囲碁大会に参加するかを決めたら、いよいよその日を待つのみです。
碁会所で練習碁を打ったり、インターネット碁や囲碁ソフトで練習したり、あるいは棋書で勉強したり、開催日までたくさん対局して準備しましょう。
ただし、はじめて参加する大会です。大会に参加するためのルールや、対局前後を含めた対局の流れを事前に知っておかないと、その場で慌ててしまい日頃の実力が十分に発揮できない、などということになっては困りますね。
この記事では、一般的な囲碁大会の対局の流れを説明します。これだけ知っておけば大丈夫。囲碁大会を十分に楽しめるでしょう。
対局開始まで
囲碁大会の開催場所についたら、まずは受付の手続きを行います。
事前に参加申し込みをしたり、参加費を払ったりする場合もあると思いますが、まだの場合はここで済ませます。
参加するクラス(○級戦、○段戦)に分けて受付をするところが多いと思います。自分が申し込みをするクラスの申込み場所を探して受付を済ませましょう。
スポンサーリンク受付が終わったら、お手洗いなどをすませて、参加クラスの対局場所の近くの席で待ちます。
しばらくすると、対局者が抽選で決められ、対局者が座る席を運営スタッフが指定していきます。決められた場所に座ります。
ここで初めて対局者と顔を合わせることになります。「おはようございます」など、挨拶をしましょう。
このあと、大会によっては開会式などがあるでしょう。そののちに大会ルールの説明があります。
通常は、日本ルールで、コミは六目半、対局時計を使用する場合は各自の対局時間(だいたい40分前後)などが告げられます。
人数の都合で、どうしても申告級の違いがある対局者が対局をすることがありますが、その場合は置き石を置くことになります。1級 or 1段の差なら下手が先手でコミなしの常先、それ以上の差なら置き石2子、3子、…です。持碁白勝ちのルールが多いでしょう。
対局時計を使用する場合、通常は白番が時計の置き場所を決める権利があります。碁盤の右側 or 左側のどちらかを選択します。
さて、先番がどちらかを決めることになりますが、これはニギリで決めます。
ニギリは通常、上手か年齢が上の方が白石を持ってニギリます。反対の方が黒石を1子または2子碁盤に置きます。白石の数が奇数だと思ったら1子、偶数だと思ったら2子を置くのでしたね。
黒石を持った人が偶奇を当てることができたらそのまま黒番、当てられなかったら白石を握った人が黒番です。
碁笥を定位置に置き、対局時計を設置したら対局です。
その前に、対局時計を使用する場合、スタート時の時間が持ち時間を指しているかよく調べてください。もしずれていたら、遠慮無くスタッフを呼びましょう。
準備が整ったら、両対局者とも「お願いします。」と言って一礼。そしていよいよ対局開始です。
対局が始まったら
対局が始まったら、普段打っている対局と同じですので、それほど戸惑うことはないと思います。
しかし、ここはルールに基づいて進行する囲碁大会です。囲碁大会だから特別というわけではなく、どんな対局でもそうですが、最低限のマナーは守らなければなりません。
まず、あたりまえのことですが、待ったはしてはいけません。これはルール違反です。碁石を碁盤の上に置き、手を碁石から離したら、その碁石の位置を絶対に変えてはいけません。
碁笥の石を持って、ジャラジャラと音を立ててはいけません。これはマナーです。相手や周りの人の迷惑になりますから、気をつけましょう。基本は、自分の対局の番になって、自分が着手する場所を決めたそのときに、初めて碁石をつまんで決めた場所に置くのです。
対局中に相手に話しかけたりすることは厳禁です。
相手の碁石を取った場合、その碁石は碁笥のフタに静かに置きます。相手によく見える位置に碁笥のフタをおきましょう。
テーブル対局がほとんどだと思いますが、通常、右ききの人は碁盤の右側の手前に碁笥、その前に碁笥のフタを置きます。
碁石は碁番の罫線の交点にきちんと置きましょう。ずらして置くと、相手の人にも見にくいし、美しくないです。
対局時計を使用する場合、対局時計のボタンは、碁石を置いた手で置くことがルールです。右手で碁石を置き、左手で対局ボタンを押す、といったことがないように気をつけましょう。
終局して、そのあとは
地合いが大差になって、もう勝ち目がないと判断したら、投了しましょう。アゲハマがある場合は1つつまんで碁盤の上におき、「負けました」と告げれば十分です。
両者とも投了せず終局したら、整地して互いに相手の地を数えます。
お互いに地の数を告げ、コミを含めて勝敗を確認し合います。
終わったら、碁石を碁笥に戻し、「ありがとうございました」と言って一礼して一局が終わります。
対局カードをもっていることが多いと思います。対局者と一緒に対局カードを受付に持って行き、どちらが勝ったかを受付のスタップに告げましょう。
あとは次の対局を待ちます。
まとめ
いかがでしょうか?数回対局すればすぐ覚えてしまうような内容ですが、はじめて参加する方は要領がつかめず、現場で慌ててしまうこともあるかと思い、記事にまとめました。
ルールを守ることはもちろんですが、マナーをきちんと押さえて対局すれば、お互いに気持ちよく、楽しく対局できます。しっかり覚えていただいて、対局に望みましょう。
人がたくさん集まって行われる場でもあります。場合によっては、ふとしたことで折り合いがつかなくなるようなことが発生することもよくあります。
その場合は遠慮せず、挙手をして対局上のスタッフを呼びましょう。適切に対処してくれます。対局時計を使用しているときは、一時停止することを忘れないようにしてください。
はじめての囲碁大会、うまくいって、よい成績が残せるようにがんばってください!
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