囲碁のルールを覚えて間もない方も、対局に慣れてくると、やはり誰でも上達したいと思うでしょう。
上達するための囲碁の勉強方法といっても、特効薬があるわけではなりません。地道にコツコツと続けるしかありませんが、それでもぜひとも知っておいていただきたい考え方があります。
実戦だけでは知ることができないことがある
アマチュアの場合の囲碁の勉強では、なんといっても「対局」に多くの時間を割くのがよいです。
優先度的にはいちばん高いと考えてよいでしょう。
しかし、実は対局をたくさんこなすだけでは不十分な点もあるのです。
囲碁には、「碁の原理」といえる考え方があります。これは”棋理”とよばれています。
スポンサーリンクこれは一般のアマチュアの方が対局をこなすだけではなかなか見えてこないし気づかないことが多いです。
ですので、これはたくさんある棋書(囲碁の本)を読んで勉強したり、プロ棋士の指導碁を受けて指摘してもらったりしながら吸収していかなければなりません。
特に棋書をたくさん読むことですね。プロ棋士の指導碁もそれほどたくさんの回数をこなせるわけではありませんから、勉強ということでは棋書をじっくりたくさん読むことが重要になってきます。
棋書に書かれている内容が理解でき、自分が実戦で自然に使えるようになるまで繰り返し取り組みましょう。
本を読むだけでは知ることができないことがある
では、たくさん本読んでいれば棋力が上がるかというと、もちろんそうではありません。
せっかく理解した囲碁の考え方を、実際に実戦で使えなくては何の意味もないからです。
勉強したことを、また実戦をたくさん打つことにより、手として自然に浮かぶまでやらなくてはなりません。
また、実戦でなければ身につかない感覚もあります。どこで手を抜くか、石のリズム、勝負としての手。こういったものは、反対に本を読んでいるだけではなかなか身につかないものです。
自分より棋力が上の人と打つ時には、相手のうまい手を観察し、理解することも重要です。自分が”痛い!”と感じるような手を打たれた時は、打たれっぱなしではなく、別の対局で今度は自分が打てるようにしておくのです。相手は絶対”痛い!”と思うに違いありません。
自分が勉強したことを実戦で試す、また実戦でなければ身につかない感覚を養い、あるいは実戦を打つ中で相手のうまい手を吸収する。これらのためにも、一局でもたくさん囲碁の対局を打つことです。
詰碁でヨミの力と戦闘力をつける
これは棋書を読む勉強の部類に入りますが、詰碁に取り組むことの重要性は、あらためて説明するまでもありません。
アマチュアの方は詰碁を嫌う方も多いですが、これは囲碁の勉強には欠かせません。
まず、当然ながら基本死活が身につきます。
一見強そうな相手の石でも、急所をつけば簡単に殺せるようになります。
一見弱そうな自分の石でも、手抜きで活きていることが分かるようになります。あるいは急所を守れば簡単に活きることができます。
これだけでも、棋力がグンと上がってきます。
特に後者の、”手抜き”ができるようになることは重要です。無駄に自石に手を入れず、先手で他にまわれることがいかに重要か、対局をしているとよくわかってきます。
次に、局所的ではありますが、ヨミの力が身につきます。
アマチュアの方が詰碁を嫌う理由は、相手の応手を考えていくとどんどん場合分けが増えていくことにあるでしょう。
ですが、これを丹念に頭の中で処理し、頭の中の碁盤と碁石で考えていくことがヨミのトレーニングになるのです。
そして、このヨミの力が実戦で強力な武器になるのです。
相手の取れる石は確実に取る、もし取れなくても相手の弱い石を攻めることによって得をはかる。
反対に自分の石については、活きている石とそうでない石とを見極め、前者は無駄に手を入れたりせず先手をとって他にまわり、後者は必要な場合は後手を引いてでも適切に守る。
こういったことは詰碁の勉強によって、局面を見極める力をつけていくことになります。
さあ、実戦を重ね、棋書を読み、詰碁に取り組み、大いに勉強しましょう。
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