対局がある程度こなせるようになってきたら、プロの指導碁を受けることを強くお勧めします。
しっかり活用すれば、棋力アップにつながります。
私もプロの指導碁を受け、その度に気づかされることがたくさんありました。
その体験も踏まえて、指導碁を受けたらどんな効果があるかについて書いてみます。
筋違いや形の悪い手を指摘してもらえる
まずはなんといっても、1局の対局を打つ間に、自分の筋違いの手や形の悪い手について、指摘してもらえることでしょう。
通常、指導碁では、局後に並べ直しをし、その時にそういった手を的確に指摘してもらえます。
でも、それよりも重要なのは、実戦の中の一手一手において、指導者がその着手によって指導してくれるということです。
ここに言葉はありません。でも、こちらが筋違いの手を打ったり形の悪い手を打った時には、すかさずそれを咎める手を打ってこられると思います。
スポンサーリンクこの手がとても厳しい。あっという間にダンゴ石にされたり、置き石の効力をなくされたり、模様や地がしぼんだりするでしょう。
大石がとられたりすることもあります。(この場合はこれで投了ですが。)
この、指導者の打つ手による対局中の指導、そして局碁の指導、この2つが指導碁における「指導」です。
ですので、指導碁の棋譜を残しておき、その棋譜を復習することは非常に重要です。なにより、自分の棋譜を復習して勉強するのが一番なのです。指導碁の棋譜を復習すれば、棋力アップ間違いなしと考えてください。
本を読むだけでは知ることのできない囲碁の奥深さを知る
棋書を読むことは、囲碁の勉強においてとても重要なことですし、書物から得られる情報はたくさんあります。
しかし棋書を読むだけではなかなか気づきにくかったり、あるいは知ることのできないようなこともあります。
特にまだ経験がそれほど多くないころは、
- 石にはよい形と悪い形とがある。
- 石には強い石と弱い石とがある。
- 石にはタネ石とカス石とがある。
- 一局の中にはストーリー(着手の意図のつながり)がある。
- 囲碁には棋理というものがある。
- 手割りという考え方で損得を評価する。
こういったことを指導碁の実戦で学ぶこともあるでしょう。
また、同じく指導碁の実戦で、
- 後手を取らされ続ける悔しさを知らされる。
- ヨセでどれほど差が詰められるかを目の当たりする。
- 上手が手を抜くタイミングを知らされる。でも薄そうでも攻め方がわからない。
こういった経験をするはずです。
これを繰り返すうちに、反撃するコツがつかめるといいますか、きっかけが見えてくるようになります。
私も、指導碁を受ける度に囲碁の奥深さ、おもしろさを知ることができたように思います。
棋譜の復習し活用すれば棋力アップにつながる
繰り返しになりますが、指導碁の棋譜を残すようにしましょう。
最初のころは、対局後に棋譜を書くということがなかなか難しいと思います。
そこで、対局中に、碁罫紙と赤青の色鉛筆とを持ち込んで、自分で書くことをおすすめします。
棋譜の書き方は別の記事「棋譜をつけて棋力アップしよう 」に書いていますので参考にしてください。
最初は数十手でもかまいません。棋譜を書くクセをつけるようにしましょう。
局後の並べ直しのときに、いろいろ指摘を受けることになりますが、そのメモも棋譜の空いているところにメモしておきます。
そして、棋譜を持ち帰り、自宅で並べなおすのです。
最低3回は並べ直しましょう。
並べ直しながら、そのとき自分が考えたこと、指導者の指摘の内容を思い出します。指導碁の対局中にいくつかの候補手の間で迷ったならば、それを盤上で試してみましょう。もちろん相手の着手は自分で想像して並べるのです。
このように、自分が打った一局をきちんと復習して活用すれば、必ず棋力アップにつながることと思います。試してみてください。
まとめ
- 本を読むだけでは知ることのできないこともある。指導碁を活用しよう。
- 良い指導者につくと、筋違いや形が悪いところを指摘してもらえる。
- 指導碁の棋譜の復習し活用すれば、棋力アップにつながる。