梶原流置碁必勝法

梶原流置碁必勝法―九子から二子局までの置碁研究 (日本棋院アーカイブ)

本書は、サブタイトルにもあるとおり、九子からニ子局までの置碁の打ち方、考え方について書かれた本です。

昭和55年に出版された本の復刻版ということですが、上手から置き碁で囲碁を教わる時の考え方を勉強するために、今でも置き碁の絶好の入門書だと思います。

指導碁で、誰もが最初に打つ九子局。九子も置いているのに相手にコテンパンに負かされたこともあるでしょう。それはなぜか?

それは置き石を正しく活用する方法がわからないから、というのが1つの答えとして言えると思います。

序盤、黒が圧倒的に有利なうちに、速攻的に相手を攻め、優位に立つというのが一般的に言われる戦略ですね。

逆にいえば、黒が圧倒的に優勢なのは最初の二十手くらいまでだといえよう。百手打てば、双方の勢力比は百対百九となる。黒としては用意ドンのとたんに何らかの工夫が望まれるのである。
(本書p.7)

単純計算すれば、九子局なら、白1, 黒2の時点で白石と黒石の石数は1対10で黒が白の10倍、百手進んだら100対109で黒が白の1.09倍、ということです。

石がとられるとかいうことを抜きにして、あくまで単純計算ですが、このように後になればなるほど置き石の効果は小さくなることが感覚的にわかります。ましてや相手との棋力差も加わることになるわけですから、後になればなるほど最初に持っていた有利な差は小さくなるのがわかりますね。

九子局の章では、必勝法として3型が例に上げられています。これを暗記する必要はありませんし、実際の対局でその通りに進むことはまずありませんが、その考え方をつかみましょう。解説を熟読して、繰り返し並べることをお勧めします。

どのような石運び、着手の選択をすれば、置き石をどう活用できるのか、少しずつ見えてくるのではないかと思います。

九子局の次は七子局。プロとの指導碁であれば、こちらの方が機会が多いかもしれません。着手の考え方も少し変わってきます。九子局に比べて辺の2子が減っていることとどう関係するのか。4型の例題とともに考えてみましょう。

あとは五、四、三、ニ子局の考え方に続きます。

繰り返しますが、ここに上げられた例題の通りに打つことを目指すのではありません。置き碁では序盤に速攻で相手の石を攻めること、そのときに置き石の力をうまく利用すること、そしてそれらのためにはどう考えるのか、について読み取ることを目指すのです。

置き石を活用するコツをつかめたら、これは互先で十分に役に立ちます。

なぜなら、序盤こそ碁盤に碁石は置かれていませんが、碁盤上の碁石は徐々に増えていくからです。

星に置かれた石に限らず,既着の石を活用するにはどうするか、囲碁の着手を検討する上でいつも考えなければならないことですが、そのトレーニングにとても役に立つのです。

ですから、「置き碁の置き石なんて、互先では存在しないのだから役に立たない」とは決して考えないでください。繰り返しますが、置き石を活用するコツは、互先でも十分に役に立ちます。

本書を熟読し、碁盤上に何度も並べ、そのコツを是非つかんでみてください。


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