一局の基本

やさしい囲碁トレーニング 一局の基本

本書は、棋譜並べの入門書として、また入門者向けに、序盤から終盤までの一局の流れが丁寧に解説された入門書ととして、活用していただける本です。

定石、布石、死活、コウ、ヨセなどをそれぞれ勉強してみたけれど、いざ実戦の対局でそれらがどのようにつながっているのかが今ひとつはっきりわからない、という方にはおすすめできる一冊です。

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題材はプロのタイトル戦

本書は、高尾紳路九段と井山裕太七冠(2018年執筆時)のタイトル戦、具体的には第71期本因坊戦の中から1局、第41期名人戦の中から2局の合計3局の棋譜を題材とし、著者の高尾九段がご自身の立場で実戦解説されているものです。

解説といっても、ただの棋譜解説ではなく、序盤から終盤までの各局面を”次の一手”形式で問題とし、その解説を含めながら一局全体を解説されているのです。

説明の難易度もいろいろありますが、入門者にとってもわかりやすい問題と解説が用意されています。普段勉強されている定石や布石、死活、コウ、ヨセについて、問題を解きながら確認されるとよいでしょう。

各局面を題材に、派生的な問題として定石解説なども多くのせられています。なぜこの考え方がよくないとされているのか、なぜこの手がよいと考えられているのか、解説がとても丁寧なのでわかりやすいと思います。

プロにしかわからないような難しい問題は「難しい問題ですので、プロの手順を鑑賞してください」(本書p.61)と書かれていますし、心配はいりません。基本として初心者でもきちんと押さえておかなければならないポイントは徹底的にやさしく解説されています。

碁盤と碁石を使って並べよう

本書は、棋譜並べの入門書として、ぜひ活用してみてください。

棋譜並べというと、50手ずつ区切られた棋譜と簡単なポイント解説のみの棋譜も多いですが、慣れないとなかなか続けにくいと思います。石がたくさん並ぶと、次の一手を探すのが一苦労ですね。

本書の棋譜は、例えば第1局ですと、42譜に分けられていました。この対局は244手完なので、1譜あたり平均5から6手です。これなら並べられそうではないでしょうか?

棋譜並べについては、以下の記事も参考にしてみてください。

囲碁の勉強方法として3つあげるとすれば、やはり、(1)対局、(2)詰碁を解く、(3)棋譜並べ、です。 勉強法として、まず優先されるのは対局でしょう。1局の対局の中には序盤から終盤までのたくさんの要素が詰まっていますし、相手と勝負するということで他の勉強方法では得られないものがたくさんあります。 そして、地力をつけるということでは、(2)の詰碁を問いたり(3)の棋譜並べをしたり、という勉強が重要ですね。 (2)については、別に用意させていただいたサイト「詰碁からはじめる囲碁」を参考にしてみてください。 この記事では、棋譜並べについて入門的な話を書きます。

プロの名局を並べよう

棋譜並べによって,プロが打った名局をたくさん並べて、よい筋や形を目と手で覚えられるようにしたいものですが、本書に上げられた3局から、まずは始めてみてはいかがでしょうか?

棋譜並べも慣れてくれば、さきほど述べたような50手ずつ区切られた棋譜でも並べられるようになります。そのための入門書として最適だと思いました。

本書は続編もあります。別の機会に紹介したいと思います。


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