一に空隅、二にシマリとカカリ、三にヒラキ

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囲碁は、着手禁止点以外の地点であればどこに打ってもかまいませんが、自由に打ってよいといわれると最初は迷うものです。そこで、昔から経験的に知られている、着手の優先度についてご紹介します。絶対ではありませんが、囲碁の序盤における着手の考え方の基本として覚えておきましょう。

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一に空隅

まず最初に占めるべきは空隅」ということを意味しています。

第一手目の着手で、よく打たれる場所については、次の記事で説明しました。

黒番第1手目。広い碁盤上のどの場所に打ちおろすか。ルールを覚えたのはいいけれど、やはり迷いますね。ルールとしてはどこに打ってもよいのですが、対局としてどこに打つのがよさそうなのか?正解は誰にもわかりませんが、まず最初は基本的なことを覚えておきましょう。

絶対ではありませんが、隅に打つと、地がつきやすい可能性、また根拠を作りやすい可能性が他の場所よりも高いので、序盤の最初に打たれることが多いです。

隅を早い者勝ちで占めると、4手目までに黒が二ヶ所、白も二ヶ所の隅を占めることになります。

二にシマリとカカリ

空隅の次に優先度が高いとされているのが、このシマリとカカリです。

シマリというのは、隅を地として確保しようとする手です。ただし、打ったからと言って必ずしも地を確保できるとは限りません。

シマリの例をいくつか見てみましょう。

シマリには、小ゲイマジマリ、大ゲイマジマリ、一間ジマリ、ニ間ジマリなどがあります。これらは、最初に星や小目に一手打ってある状態から、もう一手打つ時の相対的な位置関係による呼び名です。

よく打たれるシマリを以下にあげます。


図1: 星からの小ゲイマジマリ

図2:星からの大ゲイマジマリ

図1, 2は星からのシマリです。白石で打った場合も同じです。また、図1, 2とも、星の位置から右辺の方に打つ場合も同じ呼び方をします。


図3:小目からの小ゲイマジマリ

図4:小目からの大ゲイマジマリ

図5:小目からの一間ジマリ
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図3, 4, 5は小目からのシマリです。白石で打った場合も同じです。

シマリと同じ優先度としてあげられているのがカカリです。これは相手の石に対していわば”攻めていく”手です。

カカリには、小ゲイマガカリ、大ゲイマガカリ、一間高ガガリ、ニ間高ガカリなどがあります。シマリと同じように、白石に対する相対的な位置関係によって名前が付けられています。


図6:星への小ゲイマガカリ

図7:星への大ゲイマガカリ

図8:星への一間高ガカリ

図9:星への二間高ガカリ

図6から図9は、星に打った黒石へ白番からカカリを打つときの例です。
白石に黒番からカカリを打つ場合も同様です。


図10:小目への小ゲイマガカリ

図11:小目への大ゲイマガカリ

図12:小目への一間高ガカリ

図13:小目への二間高ガカリ

図10から図13が、小目の石へのカカリの例です。

シマリやカカリは、隅への着手の次に優先度が高いとされる手でした。ただし、繰り返しになりますが、これらは絶対ではありません。一般に星の手は一手で隅を打ち切ったという意味があり、他の隅へのカカリや、次に説明するヒラキなどの手を打つことも普通にあります。小目の場合も、必ずシマリを打つとは限らず、やはりヒラキを打ったり他の場所に打つこともあります。

これは布石の話になり、碁盤全体でどんな碁を打つかという作戦に関係しています。あくまでも目安ということで覚えておいてください。

以上、碁盤の図は回転対称や線対称の図に対しても同様の呼び方をしますが、図は省略します。

三にヒラキ

シマリの次に優先される手がヒラキです。ヒラキは、碁盤上の罫線の第3線(辺から数えて三本目)または第4線(辺から数えて4本目)で、自分の石から五間までの間隔で打つ手です。


図14:星からのヒラキ

図15:小目からのヒラキ

図がたくさんになりますので、図14に星からのヒラキ、図15に小目からのヒラキを打つときの黒石の位置をまとめて示しました。これらは、布石の説明のところで改めて取り上げる予定です。

まとめ

  • 序盤の着手で一般的に優先されるのは、まず空隅、次にシマリまたはカカリ、その次にヒラキである。
  • ただし、これは絶対ではなく、碁盤全体における布石の作戦による。
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